検算力(けんざんりき)~まえがき

2018年のセンター試験が終わりました、といっても、追試を受験される受験生もおられると思いますが・・・。

以前のエントリーで「センター試験の数学」の悪口を言ったことになってしまっているような気がするので、改めて、「センター試験の数学」の良いところを述べてみたいと思います。

センター数学の長所1

それは、以前のエントリーで批判したところに重なる(短所は長所!)のですが、「試験時間中に、計算結果が空欄の桁数に合わない、という形で再計算あるいは検算(この場合、間違い探し)を受験生に要求してくることがある」という点です。数学における検算の重要性は、あまりにも大きすぎます。プログラミングがそのうち小学校でも導入される時代です。プログラミングには「デバッグ」が不可欠ですよね? 入試の数学でも、「検証・検算」を「制限時間内に行うこと」が欠かせません!

センター数学の長所2

もう一つ、センター試験の良いところを上げるとしたら「制限時間がタイトである」という点です。2018年センター試験の数学はIAもIIBも、難問奇問は全くなく、新傾向の問題も(これは解釈にもよるが)見られませんでした。ただひたすら大量の問題を制限時間内に正確に解くことが求められるテストなわけです。これは、実は一朝一夕で身につく能力ではないんですね。処理能力を測る試験はセンター試験で行い、それを各大学が行う個別試験で補うという棲み分けができていると仮定するならば、センター試験はその機能を非常によく発揮できていると言えるでしょう。

正直言って、センター試験の問題は解いていてつまらない問題が多く、もうちょっと面白みのある問題を作ってみろよ~とつぶやきながら解くこともよくあります。しかし、解いていてつまらないような問題だからこそ「処理能力」を問うのにふさわしい問題であると言えるのです!

長くなりました。「検算力」の話に戻りましょう。

検算力とは!?

センター試験の数学を指導するうえで、この上なく難しいと感じる部分が「検算」なんですね。と言っても、ここで言う「検算」というのは単なる「計算ミスがないかのチェック」だけを指すのではなく、「計算ミスがあった時にそれを探す」ことや、問題を解くときに採用した方針が合っているかの「検証」、問題文を読んだ上で題意が正しく把握できているかの「検証」なども含みます。

やや、話が脇道にそれてしまうことを厭わず、ここで、「国語」の話をします。

国語にも口を出してみる

センター試験一日目は文系科目。今年は、英語(リスニング含む)と国語(評論のみ)を時間を測らずのんびり解きました。そこで味わったのが「評論における選択肢を選ぶことの難しさ」・・・・というより、「選択肢のうち、正解っぽいんだけど正解でない選択肢を『正解でないと言い切る難しさ』」なんですね。ちゃんとトレーニングしておかないと「それっぽい選択肢」に惑わされてしまうんです。逆に言えば、トレーニング次第で「それっぽいウソの選択肢」が見抜けるようになります。

具体例がいりますか?

今年で言えば・・・

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問2 傍線部A「講義というような、学生には日常的なものでさえ、素朴に不変な実在とは言いにくい」とあるが、それはなぜか。その理由の説明として最も適当なものを次の①~⑤のうちから一つ選べ。

① ありふれた講義形式の授業でも、授業者の冒頭の宣言によって学生が授業内容の暗記をこころがけていくように、学習の場における受講者の目的意識と態度は、授業者の働きかけによって容易に変化していくものであるから。

②~⑤は略[/btn]

①がそれっぽい選択肢のうちの一つ(これはワタクシの主観)なんですが、設問の主語が「講義のような~~日常的なもの」であるのに対し、①の主語は「受講者の目的意識と態度」になっていて、話の焦点がズレているので、それっぽいけれどもダメな選択肢なんですね。変化するのは「講義」をはじめとする対象物であって、「学習者」をはじめとする主体ではない、ということですね。

今年のセンター国語の、漢字の次の最初の設問なので、はっきり言ってわかりやすい例かと言われればわかりません、というか手抜きですね。

専門家でもないのに偉そうに言ってすみません!! 本当にすみません!! 少しは正しいことを言えてたらいいんですが、冷汗が止まりません! これも専門家に「検証(一種の検算!?)」してもらいたい。・・・いずれ述べたいと思うのですが、「検算」の力を上げようとするためには、いろんな人にチェックしてもらうのが一番良い、それができないときには自分が一人二役以上をやるしかない(多重人格化)ということになります。

検算、という言葉に託す思い

とりあえず「国語」の例を出したのは・・・・・・。ワタクシは「検算力」という言葉によって、評論の問題で「それっぽい選択肢を自信をもって捨て去る能力」も含めたような力を指したいんです。そして、受験がその後の人生に役に立つとしたら、その中の何割かが、この「検算力」を磨くことにあるのではないか、という仮説の下で今後、考察をしていきたいというのが本稿の狙いです。

面白そうですか? 意味なさそうですか?

 

コメント

トオル

それっぽい誤答を見破る練習って結構難しいです。英語の4択問題や国語の選択問題で正答の解説はあっても「誤答がなぜ誤答であるか」の解説は少ない印象です。

検算力はどうやって磨いていけばいいんでしょうか?

llcmarronier

トオルさんへ

検算力の磨き方は、今後のブログ記事をお楽しみに! と言いたいところですが、とりあえず少しだけ。

困ったとき以外は、正解の書いてある選択肢一本釣り! 困ったらそれっぽいけど誤っている選択肢を作成している人の意図をいくつか事前に想定しておくことです。

センター試験を久しぶりに解くと、この感覚の懐かしさに泣きそうになります!