完全独学!無敵の英語勉強法|横山雅彦|ちくまプリマー新書

 

以前にも紹介した,ロジカルリーディングで有名な横山雅彦さんによる「英語勉強法」の本・・・と,ここまで書いて,本当に以前にも紹介したかどうかが怪しくなり,調べてみたら,・・・紹介してませんでした。

もう,10年にもなるんですねぇ。同じ,プリマー新書から出ている,「大学受験に強くなる教養講座」は,ちゃんと受験生にも読める,というか読むに値する実践的な教養書です。

大学受験に強くなる教養講座

その,横山先生が書かれた「英語勉強法」・・・という風に切り出したかったのに,それができない衝撃!

いわゆる学習参考書ではないので,英語勉強法に興味のある一般の方でも読めるんではないかな?

ということで,まずは,「大学受験に強くなる教養講座」のレビューの準備・・・そのための再読・・・というスパイラルに突入しに行きます。

とりあえずオススメってことで,今日はここまで!

【対象】受験生,一般の英語学習者,教育者
【時期など】多様
【位置づけ】読み物・・・価値観が変わるかも!
【難易度】収録されている英文のレベルは易しめ。英語が苦手でもなんとかなりそう。そもそも,難問の解説が目的ではないからね。

 

生命とは何か|シュレーディンガー

生命とは何かー物理的にみた生細胞|シュレーディンガー著|岡小天・鎮目恭夫訳|岩波文庫

シュレーディンガーの猫

物理を知らない人でも,シュレーディンガーの名前は聞いたことがある人が多いのではないか? 名前ぐらいは。量子力学の引き起こす観測問題を思考実験としてモデル化した「シュレーディンガーの猫」は,その内容はともかくとして,科学番組などでも取り上げられることも多い。

その,物理学者として知られるシュレーディンガーだが,後年,物理から袂を分かち,生物学へとその関心を向けることになる。これはそのエッセイ。

時代としては,ワトソン・クリックのDNAのモデルが解明される前夜の20世紀前半ぐらい。物理学が世界のすべてを解き明かす期待も残っていた一方で,生命現象だけは物理法則とは別の原理(神学的何か?)が働いているのではないかという思いも根強い時代・・・というのは,やや図式化しすぎた不正確な解釈だとは思うけれども,まぁそのころの時代。

そんな時代に,生命現象をも熱運動などの物理法則に則って一般向けに説明しようとする名著。文体はめちゃめちゃ読みやすいけど,物理か生物か,どちらかあるいは両方の知識が不足していて,内容に関しては十分理解できねぇ! という人が多そう,という予想。ただ,それでも面白く読める。

負のエントロピーを食べる

ワタクシの場合,高校時代の物理の先生にその存在を知らされた。物理学徒は,ご飯を食べることを「『負のエントロピーを食べに行ってくるナリ!』などとおどけて言うことがあるよ」と教えてくれた。アホやなぁ~と思いつつ,そんなアカデミック・親父ギャグにも憧れの気持ちをもって受け止めたものである。

生命現象をエントロピー的に捉えて,生命というものを「エントロピー増大の法則(秩序はほったらかすと破壊される一方だよ!)」に抗って,「負のエントロピー=ネゲントロピー」を取り入れることによって維持している存在,という風に定義している。

そういえば,ワタクシの高校時代でも,ワトソン・クリックの話は生物の教科書に載っておらず,先生が一から板書しながら説明していた記憶がある。80年代後半。

あとがきに,福岡伸一先生が

さて,一年ぐらい前にふと思い立ってこのシュレデーディンガーの本を再読したくなり本屋に走ったわけだが,今は岩波文庫の一冊として読めることを知ることになる。訳者の鎮目恭夫さんが書かれた「訳者あとがき」の註に,『生物と無生物のあいだ』をお書きになられた福岡伸一先生について述べられた箇所がある。少々長いが,それを引用させていただく。

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ただし、第六章60節(一四五ページ以下)の「負エントロピー」という一言葉は、その直後の原註にもかかわらず、やっぱり誤解を招きやすい言葉だ。なぜなら、今日の物理的科学には熱力学のエントロピーと通信工学に由来する情報理論のエントロピーという二種類のエントロピーがあって、この両者が分子生物学の大学教授などによっても、しばしば混同され過誤や混乱を助長しているからだ。私はたまたま最近(二OO七年)出版された通俗科学書のベストセラーものの一つに、この混同と過誤の誠に見事な標本を見つけたので、ここに引用する。

「シユレーデインガーは誤りを犯した。実は、生命は食物に含まれている有機高分子の秩序を負のエントロピーの源として取り入れているのではない。生物は、その消化プロセスにおいて、タンパク質にせよ、炭水化物にせよ、有機高分子に含まれているはずの秩序をことごとく分解し、そこに含まれる情報をむざむざ捨ててから吸収している。なぜなら、その秩序とは、他の生物の情報だったもので、自分自身にとってはノイズになりうるものだからである。」(講談社現代新書『生物と無生物のあいだ』一五0ページ)。

この文中の「生物」を「動物」と書き換えれば、少しはましだ。それにしても、シユレーデインガーは、本書をまともに読めば分かる(『ガモフ物理学講義』、白揚社近刊の中の「生命の熱万学」の項とそこの訳註を見ればいっそう分かりゃすい)ように、タンパク質などのような有機高分子の秩序を負のエントロピーの源だなんて一言ったのではない。そして彼は、遺伝物質を構成する大型分子(彼が非周期性結日聞と呼んだもの)は、時計の歯車のように熱力学を一応超越した(エントロピーと無関係な)個体部品だと言ったのである。

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この註の真偽や,福岡伸一先生の本の評価について述べる力量は今のワタクシには無いのだが,とりあえずのワタクシの直感は,「事態はそれほど単純ではないのではないか」というもの。

この辺の事情が分かる方,教えてくだされ!!

完全マスター英文法|米原幸大|語研

完全マスター英文法|米原幸大|語研

今年度は受講できていないのですが,昨年度までワタクシに英語を教えてくれていた「英語の師匠」米原先生の著書。日本語教育の大家である故・ジョーデン博士の「ジョーデンメソッド」を日米逆にして輸入した画期的な書物。

ここでは,そのレッスン風景をご紹介したいと思います。

Step1)予習

Step1)予習=本書の通読,「音声データ」も利用しつつ音読,事前に配布されている本書の「日本語訳」プリントを用いて「瞬間英作文」の練習・・・カリキュラムにもよりますがワタクシの場合は,一週間に200センテンス弱ぐらいを予習していきます。

※ちなみに,本書のセンテンスは全部で7000センテンス

Step2)レッスン当日

Step2)レッスン当日。机の上に出してもいいのは,「日本語訳」プリントのみ。ただし,受講生は電子辞書だったり,メモを取るためのノートだったりPCだったり,ICレコーダーだったり,ごちゃごちゃ置いている人が多い。ちなみに,メモは現実問題として取っている余裕は無い。

いよいよ開始! Let’s get started!!

米原先生から「日本語訳」プリントの「番号」を指定され,「**さ~ん?」と指名されたら,英語で発言します。きっちり予習してきたはずなのに,意外とパッと出てこないものなんです。悔しい思いをすることもしばしば。発音の修正をされたり,間違って修正されたり・・・そのあと,即興でその指定された例文にまつわる質問を「英語で」投げかけられるので,それに「英語で」答えます。答えられなかったら,ほかの受講生が指名されます。これが思いのほか,刺激になります。

何となくではありますが,ピアノのレッスンに近い!

ピアノと言えば,小学校4年生になる娘も細々と続けています。一週間に一度のレッスンの前の日に慌ててやっているなんてことじゃなければいいなぁと思いつつも,サボる日もあるようです。

米原先生によれば,「朝,顔を洗ったり歯を磨いたりするように,もし,やらなかったら気持ち悪いなぁ~と思えるように習慣化すればいいですよ~」とのこと。まさに正論。実行は鬼ムズ!

参加者は5~6名のことが多かったのですが,米原先生によれば20人ぐらいなら大丈夫とのこと。確かに,自分が指名されていない時も指名されている気持ちになって受講してしまう仕組みなので,程よい緊張感が心地よいです。課題も半端ない量で,さすがに英語ばかりやってられない(他の受講生も働きながら・・・という方がほとんど)ので,完璧に予習するのはほぼ不可能。むしろ,「間違うことが日常」になるので,積極的に発言して積極的に間違えて積極的に修正されて,という状況に慣れてしまいます。レッスンは「リピーター」も多く,一冊を何回も反復して学習することになります。完璧にできている受講生の存在というのも大いなる刺激になるわけですね。

Step3)英会話パート

Step3)英会話パートこれに引き続き,Journaling(初級者),英検などの面接教材(中級者・上級者)の成果を1~2セット発表することになります。一週間だから7回分の中から自信作,または逆に自信のないヤツを発表するわけですね。サボっていると予習が尽きてしまうのですが,米原先生によれば,やはりできるだけ毎日やるべきとのこと。

伝わりましたかね?

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今年度はレッスンを受講できてないんですが,学習者だけで「レッスンもどき」をやることもできるんではないか!? という気もしているのですが,やり始めるとかなりの時間がかかってしまうので,モヤモヤしながらも,一緒に勉強してくれる人を,ゆる募!!

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【対象】すべての英語学習者(目安は日本語による文法事項の理解ができるであろう中学校以降~)
 ただし,米原先生の教え子さんには小学生もいるようです。純ジャパで英検準一級だと!?
【時期など】生涯
【位置づけ】繰り返し学ぶ故郷のような参考書
【難易度】レベルに応じた使い方ができる 初級~中級~上級 すべて

『海はどうしてできたのか』|藤岡換太郎|講談社ブルーバックス

Camels Ordinarily Sit Down Carefully, Perhaps
Their Joints Creak Tremendously Quietly.

これ何だかわかりますか?

ラクダが座るときの様子を表した英文です。まぁ,そりゃ読めばわかりますよね? Jointは関節のことで,Creakというのは「軋む(きしむ)」という意味だそうです。

さらに,これには仕掛けがあって,各単語の頭文字が顕生代(5億4000万年前~現在)の地質年代(何とか紀=Period)と一致しているという! これは,生物や地学の受験生にとってツカエルんでは? 

カンブリア紀(Cambrian)
オルドビス紀(Ordovician)
シルル紀(Silurian)
デボン紀(Devonian)
石炭紀(Carboniferous)
ペルム紀(Permian)
三畳紀(Triassic)
ジュラ紀(Jurassic)
白亜紀(Cretaceous)
第三紀(Tertiary)※注
第四紀(Quaternary)

実はこれ,イギリスの地質学教室で使われている(いた?)「語呂合わせ?」だそうです。

引用元は,『海はどうしてできたのか』|藤岡換太郎|講談社ブルーバックス

山・海・川の形成を,一般向けに解説した「三部作」の第二弾。ワタクシ山中は,川→山→海の順番に読んだので,これが最後の一冊でした。何となく,読みやすさもこの順番で読むといい気がする・・・というのは気のせいかもしれませんが,一応何となく,人間の日常生活から近しい順に読んでいったらスッと入ってきたという。もちろん個人差はあると思いますがね。

地球46億年の歴史を一年に例えると,原始の海は大体,何月何日ごろにできたと思いますか??

2月9日が答え。

蛇足ながら,著者の藤岡換太郎先生の奥様の誕生日が2月9日だそうで,海の研究を続けてきた藤岡先生は「縁」という言葉でこの偶然(?)を表現されています。素敵ですよね?

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※現在では「新第三紀と古第三紀」に分けられる。「新成紀と旧成紀」とも。
旧成紀(Paleogene)
新成紀(Neogene)[/aside]

【対象】受験生のみならず,一般の方にもオススメ
【時期など】いつでも
【位置づけ】読み物
【難易度】学習状況によって理解度には差が出てきそう。誰もがそれなりには理解できるし,誰もがさらに知りたいと思うのではないか。

前野隆司|人はなぜ「死ぬのが怖い」のか|講談社+α文庫

意識受動仮説の前野隆司先生が「死について」語る本。

宗教観が絡むんだよねぇ

何となく,日本というのは,死についてニュートラルに語れる環境がある気がします。死というのは宗教観と不可分だからですかねぇ?

以前のエントリーで紹介した地質学者の藤岡換太郎先生が,『イタリアで「泥火山・水素・磁鉄鉱が蛇紋岩の三位一体です!」と発言したけど全然反応がなかったYO』という内容のことをお書きになっていましたが,そのときの状況を想像するだけでもなんだかゾワッとしちゃいます。日本人の宗教に対する鈍感さを示す例なんじゃなかろうか・・・,と。見当違いなら,スミマセン!

あと・・・・何となく,死生観をズバっと語られてビビるっていう意味では,

(例1)マンガ『Death Note』・・・デスノートを使った人間が天国に行けると思うなよ>>そもそも天国なんてないんだからアタリマエじゃん? ・・・・

リューク「デスノートを使った人間が天国や地獄に行けると思うな。死んでからのお楽しみだ」 
ライト「天国へも地獄へも行けない… それだけでわかったよ リューク」 
リューク「ん? 何がだ?」 
ライト「単に天国も地獄もないって事だろ?」 
リューク「! ……………… 
     おまえには本当に驚かされるな。人間って奴は皆 天国や地獄の存在を本気で信じ切っていると思っていたが。 
     ああ おまえの言う通り 天国も地獄もない。生前何をしようが死んだ奴のいくところは同じ。死は平等だ」 

 (注)Death Noteは2006年に完結

(例2)おいでやす小田さんの一人コント・・・結構好きです♪

などがありました。こういう語られ方は,意外と最近である気がするんですがどうですか?

それはさておき

メモ=2013年に出版,2017年に文庫化

文庫版あとがきによると・・・「死ぬのが怖くなくなった!」と豪語していたが,この本を書いているうちに「やっぱり怖くなった!」とな! 死を「言語」によって語ろうとすると,どうしてもそうなるだろうねぇ,やっぱり「肉体」を抜きにして「死生観」ってのは語りにくいっていうことなんでしょうねぇ。ということで,確かに面白いが,帯に書いてある「衝撃の結論!」というのは盛りすぎ・・・かなぁ,という正直な感想。思考の整理には十分すぎるほど十分。

 

三つの石で地球がわかる|藤岡換太郎|講談社ブルーバックス

随分前になります。

小学校三年生になる娘が河原で黒っぽい石を拾ってきて,

「お父さん,これ黒曜石だよ~」

って話しかけてきたんです。

どこで「黒曜石」なる言葉を覚えてきたのか,という驚きも一方でありましたが,それが黒曜石かどうかを調べるすべがないことにも思い至ったわけです。

「そういえば,石のことを知らねぇ・・・全然知らねぇ」

ということで,その後,筑波にある「地質標本館」に家族そろって行ってみたり,図鑑を調べてみたり,石屋で500円で黒曜石を買ってみたり(売ってたんです!),もちろんGoogle先生に教えを乞うてみたりしました(産地的にはうちの近所に落ちてる可能性は低そう),・・・わかんないんですよね。

そんなオレにおすすめの本。

三つの石で地球がわかる|藤岡換太郎|講談社ブルーバックス

中学校の理科の時間に,「火成岩は火山岩と深成岩に分けられて,火山岩はさらに流紋岩,安山岩,玄武岩に分けられ,深成岩はさらに花崗岩,閃緑岩,斑糲岩に分かれる。その組成は例えば玄武岩だと,橄欖石,輝石,角閃石,長石などからなり・・・etc という内容を,一覧表(下のリンク先などを参照してください)にまとめて勉強しましたね? これは,地質学者のノーマン・ボーエンが提唱した「本源マグマ」という考え方に依拠した,現在ではかなり「理想化された」考えと捉えられているようです。

この,ただの暗記に陥りがちな一覧表を,「三つの石」を手掛かりに交通整理してみようというのがこの本です。決してすらすら読める本ではありませんが,それだけちゃんと説明しようとしてくれているんだなぁという印象を受けます。本気で「石マニア」を作りたいんだろうなぁという,著者の情熱みたいなものを感じるわけですね。

石マニアになりたい人は,ぜひどうぞ!

例の一覧表・・・

火山と岩石

ゲンロン0『観光客の哲学』東浩紀・著

オレは東浩紀ファンだ。東浩紀って誰? っていう方もおられるだろうし,『存在論的,郵便的』という本が浅田彰に激賞された,我らが同世代のヒーロー的存在として認識されている方もおられるだろうし,『動物化するポストモダン』で突然,オタク文化の評論を行った(転向?),サブカルチャー評論家としてご存知の方もおられるだろう。『一般意思2.0』(JJルソー)や,『クォンタム・ファミリーズ』などの小説を通して,その名をご存知の方もおられるだろう・・・。

近年では,『福島第一原発観光地化計画』や,チェルノブイリへのダークツーリズムが有名かもしれない。

それにしても,こうやって並べてみると,改めてすさまじい人だと思いますね。それでも,引き裂かれた感じが無くて,一貫している何かを感じさせるところがすごい!

まぁ,とにかく,東浩紀ファンなオレなんです。

ファンクラブ(ゲンロン友の会)にも入っていたんだけど,更新をサボってたらいつの間にか退会扱いになってた・・・,そりゃそうか。

そんな,東浩紀の新著! 2年前に刊行されるはずだったのに,いろいろあって今になってしまったので,古い会員の元にも郵送で届いたという。

読み始めたら100ページぐらい止まらなくなって,「こりゃやばい,今日は午後から仕事なのに,その準備もやらなきゃ!!」・・・・ということで,とりあえずブログで紹介しておいて,それをきっかけに仕事の準備に戻る!

ちなみに,最後まで読み切ったら,ファンクラブにもう一度入会するつもり!(なんのフラグだ!?)

追記・佐々木敦『未知との遭遇(完全版)』(星海社新書)

| 読み終えました

3日間の口述筆記の3日目にあたる部分で以前のエントリーを書いたわけですが,その後読み進めてみると,かつて読んだ本のはずなのに,驚きの結論が待ってました。それをここで書くわけにはいかんでしょう・・・!?

もちろん,その伏線はいろいろ張られていて,確かにこういう結論になりそうだな~と思わせたり,あまりにも驚きの結末に思わなかったり・・・。

その結論というのは,運命とそれに対するスタンスについてですが,やはりすぐには受け容れ難いというのがとりあえずの感想。

誰かと,この本に関して語り合いたい,とも思わせる。

誰か,っていうのはググればいろいろ出てきますけどね。感想が。

まぁとりあえず,オススメ本として挙げておきます! 受験生にはぜひとも合格後読んでほしいと言いたい!

 

佐々木敦『未知との遭遇(完全版)』(星海社新書)

 とりあえず,センター試験に出題された,という事実

2015年のセンター試験国語に引用されました。筆者によれば,「どちらかというと枝葉の部分」からの引用ということで,ワタクシもそう思います。冒頭の「・・・問題」という,なんでもかんでも「+問題」をつけてしまうというニュアンスは文章では伝わりにくいんじゃないかなぁ~と思ったり,思わなかったり。「鍵のかかった箱の中の鍵問題」などはいいとして,ワタクシが使う例としては「女房よ,『おなかがすいた問題』を肯定的に解決するためにご飯を食べに行こう~♪」などがあります。この本では「君の考えたことはとっくに誰かが考えた問題」と使われてます。・・・・え? オイラの誤読? それもあるかもしれん。

 2013年の年末に亡くなられた,予備校講師の先輩・菊地潔先生が貸してくれた本であるということ。

予備校講師としての先輩である,菊地潔先生が亡くなる前年ぐらいに「行動経済学」の参考書として貸してくれた一冊でした。↓この本の著者であり,ジャズピアニストでもありまして,本当に多才な人でした。

菊地潔先生の著書

ちなみに,行動経済学というのは,ざっくりいうと,経済主体として合理的な選択をする人間を仮定するのではなく,非合理的選択を往々にしてしてしまう人間を仮定するほうが合理的(?)であるという考え方に基づく経済学です。・・・と書いてみて,どう考えてもこの定義は間違っていますが,まー雰囲気はそんな感じです。すべての選択肢を計算に入れると,スーパーコンピューターの処理能力でもコンビニで買い物することすらできない,いわゆる組み合わせ発散問題などともつながるわけですね。

それはさておき,

しばらく前に,FACEBOOKで友達サジェスチョンに菊地先生が上がっていて(゚Д゚;)!! まだ生きているような気がしてなりません。年末になると改めて思い出されます。生前は本当にお世話になりました。亡くなる前年は,毎週のように一緒に飲んだくれていたのが昨日のことのように思えます。楽しかった! でも,その内容はすっかり忘れてしまいました。思想にかぶれた大学生同士が居酒屋で交わすような話だったような気はしています。

そして,本書ですが,「お!佐々木敦さんの本が出とる! 買おう!」と思い,内容をあまり確かめずに買ってしまったのですが,筑摩書房から出ていた単行本が,加筆されたうえで新書として出版された本だったので,冒頭から「読んだことあるYOコレ!」と落胆してしまいました。

 どうにも読み直したほうがよさそうだ!これは

一日目 認識の有限性と無限に思える情報の話と,おたくからオタクへの系譜
二日目 偶然と運命 時間論の解説はとってもわかりやすい!
三日目 いよいよ,未知との遭遇! UNKNOWNMIX!

なんだかこれは刺激的な本です。これは,じっくり読み直すべきだとの結論を出し,ただいま読んでる最中です。

とりあえず,菊地先生のことを思い出しつつ仕事の合間に読んでいるのはこの本です,という話でした。